元気な老婆

「あ」

脚病むも　急坂歩む　老婆頼もし

＜解説＞

車で坂道を上っていると、買い物袋を提げて
少しびっこをひきながらも、急な坂を歩く老人を
よく見かける。
「このタクシーを利用してくれればいいのに」と
一瞬思うのだが、無理しても自分の足で歩ける
方が、よほど幸せなのだと、思い直すこと、頻り。

雨宿り

「あ」

雨宿り　車の中で　四方山話

＜解説＞

お宅へ到着した途端に土砂降りの雨。
降りるわけにもいかず、そのまま１５分
ほど、車の中でおばあちゃんと四方山話
をしながらの雨宿り。
こんな時間も、仕事のうちだなあ。

話し込み

「こ」

降車後の　話が長い　実車より

＜解説＞

送迎後、玄関先で話しこんでしまい
実車走行時間よりも長くなってしまう
ことがある。
普段、話し相手もいない一人暮らしの
お年寄りの楽しみなのだろう。
これも仕事のうち。もちろん、無料。

心付け

「か」

額よりも　気持ちがうれし　心付け

＜解説＞

料金支払い時に「お釣りはいいからね」
と言われるころがある。
お客様からの感謝の気持ちとして
ありがたく受け取るが、例え１０円でも
金額の大小よりその気持ちがうれしく
感じるられる。仕事への誠意が認めら
れたように思うから。

リピータへ

「さ」

座布団を　返してくれるか　勝負どこ

＜解説＞

通院の送迎などで、病院に送り、帰りの
依頼が来なかったりすると、「何がいけな
かったのだろう？」と、妙に心配になる。
リピータになってもらえることが、最大の
課題だ。